自然調髪 和花*わばな*『わたしという花をひらくために』


*木櫛代値上げのお知らせ*

今年も半分が過ぎ、日の時間が一番長い夏至を迎えましたね。

この節目の日にお知らせがあります。

和花にご来店頂いた皆さまにご用意しておりました木櫛ですが、この度値上げをさせて頂くことにいたしました。

仕入れていた櫛が手に入らなくなり、同じ価格帯で良い品質のものをずっと探していたのですが、中々見つからず、在庫の終わりを迎え、やむ無くの決断となりますことをお詫び申し上げます。

今度の櫛は材料はどこぞの国ですが、made in JAPANの柘植櫛です。

現時点でご予約を頂いておりますご新規さまにおかれましてはこれまでの料金となります。

7月1日より
初回ご来店時の櫛代 :  一本  2000円

二本目以降ご希望の場合は消費税を頂きまして、2200円 となります。

ご負担をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

2023.6.21 
自然調髪 和花 
花原 由佳





長らく続く感染症パンデミック。
多くの人は"かからないため""死なないため"にマスクをしたり、ワクチンを心待ちにしたりしている。


マスクをつける、つけない。
ワクチンを打つ、打たない。は各々がきちんと選択して、決断して、それに責任を持てば、わたしは個人的にはどちらでもいいと思っている。


だけど、
「自分が長生きして何がしたいか」
これがないと、選択を誤りやすい。


旅行に行きたい、
外で美味しいものが食べたい、
ふつうにそれなりに生きれたらいい。

とか、そんな自分の考え方がちょっとでも変わったら今すぐにでも簡単に達成出来るような目標ではなく、

『生きる目的』
『靈のお役目』
『自分はなぜこの時代、このタイミングにこの場所に生まれ、このご縁の元、生きているのか』


本来の自分の命の目的、
肩書きや立場を脱いだ自分の、生きる目的とも言えるようなお役目や志。

「自分の存在価値がわからない」そんな人も多いでしょうけれど、自分という命に今一度立ち返って、向き合いきってほしい。


"病氣、ケガ、からだの痛みが治ったらどういう生き方がしたいのか"もまた然り。


自分のエゴが求める自己正当化するための情報や意見だけでなく、両極端な情報、意見こそ知って、自分で決めきる。


自分の人生に責任をもつ。


誰のせいにもしないために。


そうすれば自然と答えがみえてくる。


一分一秒の過ごし方、
誰と会い、誰と共に過ごすのか。
何を食べ、どんな自分で、どんな考えを持ち、どんな振る舞いがしたいのか。


一般常識的な今の社会概念も、既存の方法も、古い価値観はいらない。

広い視野を持ち、
自分だけの新しい価値観を造り出せばいい。

自分の本質に由る。
それが本当の自由。


誰かから与えられるものじゃないよ。


自分で自分の殻を破るのだ。

今日は2015年11月からわたしの相棒になった鋏のことを少しお話します。







今わたしは、大阪にある『武芸』さんというシザー会社の鋏を使用しています。


美容師さんなら絶対に知ってる超有名店。


その前は3Dハンドルのこれもまた超有名なナルトさんの技術者さんが独立されて作った会社の鋏を使用していました。

それもまたこだわりの強い鋏で、この鋏をつくって下さったの職人さんに直接研いで貰わないといけないようなものでした。


スタイリストになる時に、一生ものを買おう!とローンを組んだものです。(なにせ一本6桁のお値段。。。)

そんな旧相棒。






今の鋏はこの鋏のように、私たち美容師が"何人ものお客様を担当させて頂いても指や手に負担がかからないように"と、鋏のハンドルが3Dに曲がっているものが多くあります。


そして、それを選ぶ美容師さんも圧倒的に多いそうで、ふつうのハンドルを選ぶ人はごくごく稀だと武芸の社長さんも言っておられました。



昔は、鋏にからだを合わせるからだの使い方をしていたけれど、今はだんだんとからだに鋏を合わせるようになっていってしまったんですね。


それほどに私たちはからだの使い方も柔軟性も変わってしまったということなのだと思います。


しかし一見楽ちんなように感じても鋏の中心が捻れているので、長く使うとわたしのからだに捻れの力が伝わったのか、腱鞘炎になりました。

まっすぐだから、まっすぐ力(エネルギー)が伝わる。
捻れることで、上手く氣が通らなかったのだと思います。



そんなこんなで新しく選んだ鋏は30年以上前に産まれた中古の鋏でした。


わたしと同じくらいに生まれた鋏。



社長さんが雑多な引き出しから出してきてくれたこの鋏が
わたしにはとても洗練されて輝いてみえました。







それ以来、わたしの相棒です。







上が3Dハンドル。
下はノーマルです。


持ち比べて動かしてみると、指への力の入り方、刃への負荷のかかり方が全然違います。

3Dハンドルはその分切れ味を良くするようにコバルトなどの固い材質が混ぜこまれていたり、錆びないなど材質などはこだわっているようです。


(ですが、不純な金属が増えることでのマイナス点もありそうだと感じます。)



包丁で考えると分かりやすいですが、料理人の包丁をからだの負担になるからと持ち手をねじるでしょうか?


ねじれた包丁では食材がちゃんと切れないことは分かると思います。


お野菜やお魚を切ることも『命をたつこと』ですが、
髪は生きている人にくっついているので、更に『命をたつ』ということを意識したいと思っています。


なるべく負荷をかけずに髪を断つこと。



生は死のうえに成り立っている。


お役目を全うし、命を落としてゆく髪もまだまだお役目がある髪も、
各々の命を活かす調髪を目指してゆきたいです。

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